今回のテーマは、「本人確認を求められるのはなぜか?」です。
通常、店頭でクレジットカードを利用する場合は、カードを提示して、暗証番号を入力するか署名(サイン)をするだけでOK。 利用枠に空きがない場合などを除き、すんなりと決済が完了します。

しかし、まれに、カード名義人の本人確認のため、加盟店からカード会社に電話をしたり、本人が電話口に出て、カード会社からいくつかの質問を受けることがあります。 「何か疑われているのかな?」と不安になってしまいますよね。これは一体どういった理由で行われるのでしょうか?

普段は本人確認をしていない?

まずは、加盟店は普段、クレジットカードを提示した者の本人確認を、どのように行っているかについて説明していきます。

クレジットカードは、そのカードの名義人以外の使用を禁止されており、加盟店には、カードを提示した者がカードの名義人であるということをしっかり確認する義務があります。 この義務を怠り、カードの不正利用を許してしまった場合には、カード会社は加盟店への支払いを行いません。 つまり、商品は不正利用をした者に奪われ、その代金もカード会社から回収できなくなってしまうのです。

こうなると加盟店がまるまる損を被ることになるため、不正利用の見逃しは絶対に避けたいところですね。 では、加盟店は、カードを提示した者の本人確認を厳重に行っているかというとそうではありません。 カード裏面に記載されている署名と、店頭で受けた署名が「同じものかどうか」だけで、本人か否かを判断しています。 というより、加盟店には「署名を求める」以上の権限は与えられていないのです。

「いやいや、カード決済には暗証番号が必要な場合もあるでしょ?」と思われた方もいるでしょう。 意外と知られていませんが、店頭で求められる暗証番号の入力は、会員の意思で拒否できます。 加盟店は、カード提示者に「暗証番号は忘れちゃったから、サインにしてくれ」と言われたら、断ることはできません。

カード会社が本人確認を求める理由

これは、ズバリ「クレジットカードが不正利用されるのを防ぐため」です。

カード会社は、普段、会員がクレジットカードを利用する地域や、金額などを把握しています。 そのパターンから外れた取引を行おうとすると、カード会社から加盟店に本人確認の依頼が入るのです。 例えば、旅行先などでクレジットカードを利用した場合や、家電製品などの「換金性の高い商品」を決済しようとした場合などなど。

決して、店員があなたを「怪しい奴」と思い、カード会社に電話を入れているわけではありません。 どうも、このように考える方が多いようで、なかには「俺を疑っているのか!」などとものすごい剣幕でクレームを入れるお客さんも。加盟店はカード会社に従っているだけなのに困ったものですね。

スキミングにも注意が必要

スキミングとは、スキマーと呼ばれる装置にクレジットカードを通すことで、カードの磁気ストライプに記録されている情報を抜き出す犯罪。抜き出した情報でカードを複製されてしまう場合も。

加盟店の店員がこのスキミング犯罪に加担していることがあります。 「カード会社に本人確認の問い合わせをする」といって、クレジットカードを持ったまま店の奥に立ち去ろうとした場合などは、自分の目の前で電話をかけてもらうようにしましょう。 もし、それに応じないようであれば、そのお店でクレジットカードを利用するのは止めておきましょう。

クレジットカードの不正利用に関しては、下記のリンクも参考にして下さい。
クレジットカード情報を狙う犯罪行為にご注意ください | 一般社団法人日本クレジット協会